着物の伊達締めの扱い方と保管方法

「伊達締め」は着物を着るときにかかせない着付け道具のひとつです。
伊達締めの上手な巻き方と、着物のお手入れ方法についてご紹介します。

※着物買取について詳しく知りたい方は下記の記事もあわせてご覧ください。

伊達締めとは

引用元：染匠きもの展示館

まず襦袢（じゅばん、和服の下着のこと）を着て仕上げに使用します。また、その上から着物を羽織り、帯を締める前にももう一枚使用するのが一般的な着付け方法です。

伊達締めは着物や帯がずれるのを防ぎ、美しい着物姿をキープしてくれます。特に、着物の腰回りに巻いて使用することで、着物の生地が滑りにくくなり、帯を締める際の基礎となる形を作りやすくなります。

着物姿は洋服と違い、体のくびれを強調せずに縦にすんなりとしたスタイルを作ることが重要です。

つまり、伊達締めをうまく扱えれば、美しい着物姿が出来上がるといっても過言ではありません。

上手な巻き方

伊達締めを巻く際に気を付けたいのが、力加減です。着崩れを恐れてきゅっと締め上げてしまいそうですが、紐と違い面で止める伊達締めはそれほど着崩れの心配はありません。

きつく縛ってウエストを細くするのではなく、あくまで「面」で包み込むように体に沿わせて巻きましょう。
その時に背中側にしわが寄りがちなので、丁寧にしわを伸ばすことも大切です。この些細なひと手間が、美しい着付けの仕上がりに大きな影響を与えます。

では、巻き方について順番に説明していきます。

巻き方

コツ

• 伊達締めを巻く際には、身体に対して平行になるように注意してください。これにより、着崩れを防ぎ、美しいシルエットを保つことができます。
• 結び目は平らになるようにし、着物や帯に不自然なふくらみが出ないように心掛けましょう。

伊達締めの巻き方は、着物を着る上での基本中の基本です。これをマスターすることで、着物姿をより美しく見せることができます。

お手入れについて

また、使用後のお手入れも大切なポイントです。
伊達じめには洗える化繊でできたものと正絹でできたものがあります。使用感は正絹で出来たものの方が勝るのですが、化繊のものも利点はあります。それは丸洗いができるという点です。

襦袢の上に巻くものはどうしても汗を吸いがちですので、気軽にお洗濯ができる化繊は日々のおていれに大助かりですね。

正絹のものは、一度使用したら最低一日は陰干しして風通しをしましょう。汚れが目立つようになってきたら、思い切って洗濯してしまう方法もあります。

まず端などを少しだけ水にぬらしてみて、色落ちや極端な縮みがないようでしたら、おしゃれ着洗い専用の洗剤を入れた水のなかでゆっくり押し洗いをします。
干すときもしわにならないようにしっかりとのばしましょう。

もし、しわが気になるようでしたら、生乾きの時点で当て布をして低温のアイロンをあてればまっすぐ伸びます。

しかし正絹である以上、多少の縮みは避けられませんので、きれいにお手入れをしたい場合は呉服屋さんや着物を扱ってくれるクリーニング店に洗濯をお願いするのが一番安心です。

また、汗を吸いがちな襦袢の上に巻くのは化繊、着物の上に巻くのは正絹という風に使い分けるものいいかもしれません。

使用後お手入れをした伊達締めは、折り目がつかないようにクルクル丸めて保存しましょう。こうすれば次回着るときにもしわのないきれいな状態で使うことができます。

実際は帯の下に隠れて見えない小道具ですが、美しい和装の縁の下の力持ちであり、かかせない名脇役です。
うまく使って素敵な着物ライフを楽しみましょう。

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